2020.05.01

秋山学長メッセージ 「学生の皆さんへ」

 滋賀短期大学学生の皆さんへ

 窓の外は五月晴れですが、皆さんは外出もままならないゴールデンウィークを迎えようとしています。1回生の皆さんは入学式のあと、少しだけ大学に来る機会がありましたが、その後、まったく教室での授業ができない状態が続いています。2回生の皆さんも、1回生の時の勉強を踏まえて、これからいよいよ就職や進学へ向けての活動に向かおうとしている矢先に、大学の通常の機能が果たせなくなっています。本当に申し訳なく思っていますし、皆さんの顔が見られないのが残念です。
 4月初めには、5月頃には感染拡大もある程度おさまっているのではないかという期待もありましたが、現時点では、まだ皆さんが大学で勉強できる状況ではないといわざるをえません。しかしこのままでは、皆さんの貴重な時間をいたずらに費やしてしまうことになります。そこでゴールデンウィークが終わった段階で、教室で教員と学生が向かい合って行う授業はできませんが、インターネットを使ったり、メールを使ったりしながら、できるものから授業を始めることにしました。
 これまでそういう形での授業を経験したことがないのに、いろいろな問題も起こるかもしれませんが、お互いに学びあいながら有意義な学修の機会を作り上げていきたいと思います。皆さんも、単に提供されるものを受けとめるだけではなく、新しい学びのかたちを先生といっしょに作っていくような気持ちで取り組んでください。今のところは予定としか言えませんが、6月に入ったら、5月の学修をふまえて、正常な学園生活が営めるようにしていきたいと思っています。
 このゴールデンウィークをどう過ごそうか困っている人も多いと思います。せっかく時間はたっぷりあるのですから、これまでの受験勉強や資格・免許のための勉強ではできなかったことに取り組むのもいいのではないでしょうか。時間のかかりそうな本を読んでみるのもいいかもしれません。
 皆さんは近代科学の創始者の一人とされるアイザック・ニュートンは名前だけでも知っていると思います。このニュートンがイギリスのケンブリッジ大学で勉強していた17世紀の中ごろ、ちょうどイギリスではペストが流行して大学も休校になりました。その間、ニュートンは故郷の田舎に帰って暮らしていたのですが、その時に光の性質や電力の法則など、物理学の重要な発見のアイデアを思い付いたといわれています。そこで後にこういう休日を「創造的休暇」と呼ぶようになりました。
 これからの5月の日々が、みなさんにとって「創造的休暇」になることを祈っています。次に実際に顔を合わせることができる日を楽しみにしています。それではくれぐれも身体と健康に気を付けてください。

  2020年5月1日

                            学長 秋山元秀

※なお大学は5月2日から6日までは閉鎖しますが、それ以外の日は、事務組織も動いていますし、相談窓口も開いています。何か疑問に思うこと、気になることがあるときや、相談したことがあるときは、遠慮なく声をかけてください。